伊勢崎オートナイターGⅠ「第31回ムーンライトチャンピオンカップ」が4日、開幕した。森且行(50=川口)は前回までとはエンジンを一変させ、初日9Rで白星スタート。レース後はさすがに笑みがもれた。

 課題に挙げたスタートを決めると、3周3角では首位に立つ鮮やかな速攻劇で白星発進に成功した。「地元で実績のあったタイヤを初日から使っちゃった。滑るけど直線が行く。レース足があったね」。グレードレースでは5月GⅡ川口記念以来となる初日の1着スタートに、自然と頬が緩んだ。

 前節では手を付けていなかった整備でマシンが一変した。その前回SGでは最終予選すら進めなかったのだから、整備は紙一重ということなのだろう。「手前からの良さを残しつつ、もう少し先を出して突っ込みやすさが出るといいね」。整備の手は緩めず、貪欲に上積みを狙っていく。

 レース後には練習参加の浅倉樹良(25=伊勢崎)と佐藤智也(20=伊勢崎)の新人2人が、ファンへのプレゼント用に森のオリジナル千社札をおねだりにロッカーを訪れ、森も快く応じた。「気分いいからね。負けて帰って来たら『ない!』って言うよ(笑い)」。心の晴れる快勝に、森のロッカーは久々に笑いに包まれていた。