飯塚オートのSG「第57回日本選手権オートレース」は3日、12Rで優勝戦が行われ、佐藤励(25=川口)が車速を生かした力強い攻めで大会初V。4月のオールスターに続く2回目のSG制覇を飾った。通算25回目の優勝。
序盤の展開が勝負を左右する0メートルオープン戦。内4車にスタート巧者が揃ったが「スタートは(練習で)05くらい見えていた。迷いないタイミングで切った」と自信があった。その言葉通りコンマ06の飛び出しから有吉辰也、鈴木宏和に続く3番手と青山周平、永井大介より先手を奪う好展開をつくる。これが大きかった。
「エンジンはロッドを替えてトルク感が出た。4日目のいい状態を越えた」と文句なしの仕上がり。鈴木を3周回でさばき、逃げる有吉を猛追。「自分の方が手前から進んでいた」と8周3コーナーで抜いて先頭に浮上し、勝負を決めた。
好スタート、好スピードを発揮しての快勝劇。「オールスターの優勝はたまたまという感じ。今回はちゃんと自分の力で取れた。すごいうれしい」と内容にも満足する。これまでSGでは落車、反妨など勝負どころでミスもあった。「今年に入ってメンタルのコーチをつけて学び直し、成長していると思う」と精神面の強化も後押し。それが今年SG・2V、GI・1Vの結果につながっている。
もちろん、おごりや慢心はみじんもない。「地に足をつけて上を目指したい。他の人も力をつけてくる。挑戦者の気持ちで気を引き締め頑張りたい」。現状に甘んじることなく、さらなる高みを目指していく。