伊勢崎オートのSG「第29回オートレースグランプリ」は15日の最終日、優勝戦が行われ、鈴木圭一郎(30=浜松)が大会初制覇。史上最年少で7人目のSGグランドスラムを達成した。SGは16回目、通算87回目の優勝。4連覇を狙った青山周平は5着だった。

 試走は雨がやんでいた湿走路だったが、発走10分前から雨が降り始めた。難しい走路状況でVを手繰り寄せた。

 序盤で逃げる黒川京介にピタリとつける。「落ち着いて走ろうと思った。うまく走られていた」。ミスしない黒川に対し冷静に追走。そして「勝負どころを探していたけど見つからず、内に行った」と8周回に差し込み先頭を奪い、決着をつけた。

 30歳258日でのグランドスラム達成。片平巧の33歳187日を塗り替え、史上最年少記録を更新した。レース後は涙があふれ、顔をぬぐったが「あれは雨です」とはぐらかした。

「(達成できると思ったのは)3周目くらい。金子大輔さんが離れてから」と話し、「短いんだと思うけど、長かった」と2018年に全冠制覇王手をかけてから8年かかった道のりを振り返った。

 次走は27日開幕の伊勢崎戦。「次の目標はゆっくり考えます」と笑う。悲願達成とまたひと皮むけた圭一郎が、再びオートレース界をリードしていきそうだ。