川口オートの「東京スポーツ新聞社杯」が25日に開幕。注目は79歳・鈴木章夫(浜松)VS76歳・篠崎実(川口)の合計155歳となる超ベテラン対決だ。優勝すれば自身の持つオートレースと公営競技最年長優勝記録を更新する篠崎を直撃した。
――東スポ杯はA、B級の選手のみが出場
篠崎 そうなの? 知らなかった。上がいないなら楽しみ。評判のいいタイヤもある。
――同じA、B級戦の8月の川口開催では今年初優出
篠崎 あの時は初日、2日目は良かった。最終日の優勝戦は試走3・33秒が出たけど、エンジンがおかしい感じがした。それで4着だった。それが9月に伊勢崎GIでも変わらなかったけど、鈴木圭一郎のおかげで直ったし、その時とは違うよ。それを川口でも、うまく合わせられればいい。たぶん伊勢崎のGⅠの時とは違う。消音マフラーにもなるから…。いろいろ試しながらやっていくよ。
――9月の伊勢崎GIで鈴木圭一郎からアドバイス
篠崎 伊勢崎の初日、2日目が良くなかった。突っ込んで流れてしまったし、後半は跳ねがきた。タイヤが良くないのかと思って違うタイヤにしても同じ症状だった。じゃあエンジンだと思って圭一郎に聞いて調整した。そうしたら3日目から直ったよ。レースは突っ込み過ぎて失敗したけど、走路温度が高くても試走タイムが出たし、良くなった。
――鈴木圭一郎の助言は大きい
篠崎 そうだね。自分の車がレースで伸びがないとか、状態を説明した。そうしたら、こうすればいいと調整を教えてくれた。やったことのないセッティングだよ。でも一発で良くなったよ。ありがたいね。初日からこの状態で乗れていれば準々決勝戦とか、もっといいところまで行けたかもな。
――レース場では鈴木圭一郎以外にも多くの選手と話している
篠崎 車の話や釣りの話をしているよ。レースと全く関係ない。リラックスするためだよ。いろんな選手に調整の話を聞いて、それを全部試しても必ず良くなるということはない。みんな走り方や乗り方、調整の仕方が違う。自分には合わないのは分かっている。だから、みんなに聞くということはないよ。調整の話は圭一郎くらいかな。
――今回は浜松のベテラン・鈴木章夫も出場
篠崎 章夫さんは79歳だろ。頑張っているよな。章夫さんは最重ハンデの30メートル前か。こっちは10メートル前でやっている。負けないよ。エンジンもいいしね。
――スタートもいい
篠崎 そうだね。前より後ろの位置から切る方が得意なんだよ。
――スタート練習に出ている印象はないが、切れがいい秘訣は
篠崎 レーサーになる前からバイクに乗っているからね。昔はね、信号待ちして横にバイクが並んだら、暗黙の了解でどっちが先にいくか勝負していたもんだよ(笑い)。信号待ちの度にね。負けたくなかったし、それが練習みたいなもんだったのか、役に立ったかな(笑い)。だから、わざわざ練習に出なくてもいいよ。
――チャンスはある
篠崎 GIは本当の上の選手にはそりゃ、かなわないよ。でも、それ以外なら遜色なく走れていると思う。ましてやS級がいなくなればね。鬼のいぬ間にやるよ。優勝は渡さないよ(笑い)。その節は確か家の近くで花火大会があるんだよ。家から見えるから、本当は見たいんだけどな。我慢するよ。
――優勝ならオートレースと公営競技最年長優勝記録を更新する
篠崎 そうできればいいね。なかなか難しいけど。それまで地元開催が続くし、しっかりいい状態にして頑張るよ。勝って花火大会見られない代わりに、自分で花火を上げるよ(笑い)