山陽オートの特別GI「共同通信社杯プレミアムカップ」は23日の最終日、12Rで優勝戦が行われ、黒川京介(27=川口)が速攻を決め5連勝のパーフェクトで大会初制覇。GIは4回目、通算では29回目の優勝を飾った。
「ここに勝負をかけていた」。10月SG日本選手権は昨年の優勝戦のフライングで出場できない。年末のスーパースター出場資格であるSG、特別GI優勝戦ポイントを稼ぐには今大会のみ。それだけにVへの執念は誰よりもあった。
2番目に選んだ優勝戦枠番も、あえて4番車とセンター枠にした。「2日目みたいにバクダン(斑走路)になると2、3枠は濡れているところに入る。4なら乾いたところに行けると思った。天気予報を見て若井(友和)さんや杏ちゃん(中村杏亮)と相談して決めた」。勝利への策も入念だった。
強い思いはスタートにも表れた。鋭発を決め1コーナー先手を取り主導権奪取。「機力的にやられる心配はなかった。思い切って(グリップを)開けて走った。タイヤも良かったし、人より突っ込んでもいいくらいだった。大満足。100点以上、110点。流れも良かった」と仕上がりも内容も完璧だった。
次走は30日開幕の川口戦。「やっと地元に帰る。今回を参考にしつつ、試したいこともある。この状態を壊さないようにパーツも試したい。師匠の中野(憲人)さんと相談しながらうまくやっていきたい」。年末を見据え、さらなるパワーアップをもくろんでいる。