川口オートのSG「第37回全日本選抜オートレース」が20日に開幕した。

 地元若手有望株の佐藤励(23=川口)は初陣となった4Rで試走28の好時計を叩き出し、1番人気に支持されたが、スタートで5番手となったのが響き、2着に終わった。それでも「とにかくスタート」と敗因がはっきりしているだけに、サバサバした表情で前を向いた。

「切れる時と切れない時がムラですよね。思い切っていけないのは気持ちの問題だと思う。今のもへコまなければ1着を取れたと思うし、クラッチ周りを扱って、まずはしっかりいきたいですね」

 昨年の浜松全日本選抜でSGデビューを果たしたが、結果は初戦で周回誤認のミスを犯し1走で帰郷処分となった。ホロ苦いデビュー戦の屈辱を経て、その後は飛躍の道を歩み続けた。

 12月の山陽でGⅠ初制覇。続く年末の川口スーパースター王座決定戦のGⅡシリーズ戦でも優勝し「来年こそSS王座の舞台に立ちたい」と明確な目標を掲げて、2024年のSG戦線に臨んでいる。

 スピードや展開の読みは非凡なものを持っており、SG初優出も近いうちに決めるだろう。

「とにかく今はスタートを切らないことには上の舞台は見えてこない。それと地元の雨をしっかり乗りこなさないとダメですよね。他場の雨走路は乗れるけど、地元の川口だけなぜかセットが合わない」

 2日目以降は頻繁に雨予報も出ているだけに、濡れ走路の攻略は頂点を極めるには欠かせないミッションでもある。「雨のレイ」がどう機敏に立ち回るか注目だ。