気になる若手オートレーサーをロッカーでインタビューする「渚のオートにまつわるエトセトラ~ロッカー便り~」――。今回はレース未経験ながらオートレーサーになるという小さい頃からの夢を実現させた藤本悠仁選手(21=山陽)を取材しました。最近メキメキと力をつけている注目選手です。

 渚 デビューから7か月。気持ちの変化は

 藤本 最初はいっぱいいっぱいで自分のことしか考えれなかったのですが、最近やっと周りのことにも目を配れるようになりました。レースでもだいぶ余裕が出てきて慌てないことが増えてきました。

 渚 ハンデが重くなっていますが、とても好調に見えます

 藤本 単純にエンジンがいいので着に絡めてる感じです。

 渚 今、苦戦してることはありますか

 藤本 ほんと、今なんですけど、夏の熱走路が苦手です。あとはコーナーがまだ窮屈で、ここで開けれるって時にまだ開けれなくて…。グリップをもう少しうまくできないとハンデが重くなった時に勝てなくなるので、それが今の課題です。

 渚 師匠の丹村飛竜選手とはもともとお知り合いだった

 藤本 僕が、飛竜さんのお父さんが監督をされてる野球チームにいました。飛竜さんと面識はそこまでなかったですが、オートレーサーだとは聞いてました。あとは僕の父が飛竜さんや丹村司さんとよく飲みに行っていたそうです。

 渚 そんな偶然あるんですね! 藤本選手のお父さんはオートレース関係のお仕事をされているとか…

 藤本 いえ、全く違います。どこで出会ったかまでは知らないですが、地元が近いからかもしれないです。

 渚 師弟関係になった経緯は

 藤本 自分から言いました。教わるなら山陽オートで飛竜さんの元で教わりたいと思ったので…。通るか通らないかはわからなかったですが、希望を出しました。

 渚 ライバル選手は

 藤本 上原大輝選手です。いち早く優勝戦に乗ってますし、同期では後期のランクも一番良いので今後、詰めて行ければなと思いますね。

 渚 2級車に乗る選手でお手本にしてる選手は

 藤本 同じ山陽の田中崇太選手です。2級車は突っ込んでコーナーで離さないと直線で1級車に詰められてしまうので、そのコーナーのスピードが足りてなくて…。崇太さんはすごくスピードがあるので、よく教わりながら練習してます。

 渚 整備グループも一緒

 藤本 一緒です。なので開催が同じ時は必ずアドバイスをもらいに行きます。

 渚 当面の目標は

 藤本 まだ優勝戦に乗れていないので、まずは優出ですね。

 渚 ファンの皆さんにここを見てほしいところは

 藤本 結構、勢いで行くことが多いので試走が出てる時は買ってほしいです。

 渚 試走が出てる時はエンジン状態が良くレースに期待できる

 藤本 そうですね。試走がいい時はだいたいなんの問題もなく走れるので…。

 渚 最後にオートレーサー人生での目標をお聞かせください

 藤本 目標は…。「一つでもいいのでSGを取ることです!」――。でも、その前に飛竜さんからSGの舞台で走るだけでも意味があると言われているので、まずはそこを目指していきたいです。

【取材を終えて】デビュー当初はそこまでスポットライトが当たっていないイメージだった藤本選手。少しずつ勝ち星を重ね着実に実力をつけてきています。優勝戦はまだないものの準優勝戦には2度、チャレンジ。レース未経験でも子供たちに夢を与えられる存在になりたいと日々努力している姿を見ていると心の底から応援したくなります。私の注目選手です。藤本選手がSGの舞台で活躍するその日まで応援していきたいと思います!