山陽オート特別GⅠ「共同通信社杯プレミアムカップ」は23日、最終日を開催した。優勝戦は3周3角で首位に立った青山周平(39=伊勢崎)が、貫禄の走りで完全優勝。同大会5度目の制覇を果たした。青山のGⅠ優勝は9月伊勢崎以来、通算27回目。

 第一人者の底力をまざまざと見せつけた。独走に持ち込めばオート界屈指の黒川京介(26=川口)に先行され、3番手スタート。それでも2周1角で2番手に上がると、3周3角で黒川をさばき首位奪取。こうなれば青山は負けない。終盤は外から迫る黒川、鈴木圭一郎(29=浜松)に逆転の隙を与えることなく押し切った。まさに貫禄勝ちだ。

「黒ちゃん(黒川)に追い付くのは厳しいと思ったけど、エンジンが今までの山陽では記憶にないぐらい良かった。本当に気持ちよく乗れました」と、まずはマシンを底上げできたことを一番の勝因に挙げ、充実の表情。

 続けて「山陽得意な丸山智史(37=山陽)君に聞いた整備がうまくいった。直線の感じも突っ込みの感じも、すべて上積みがありました」と、助言をくれた地元の同期にも感謝した。

 GⅠ優勝回数は27となり、永井大介(47=川口)を抜いて単独3位に浮上。飯塚将光氏(引退・故人)、高橋貢(53=伊勢崎)の持つ歴代1位の28にもあと1と迫った。

 だが、もちろんこれは通過点。「また新たな気持ちで次の一走。応援してくれる人たちがいますので」。勝ってカブトの緒を締めた王者の進軍は、これからも続く。