川口オートのGI「開設72周年記念グランプリレース」は10日の最終日、優勝戦を行い、青山周平(39=伊勢崎)が最終周で逆転、2014年の62周年以来2回目の大会Vを決めた。GⅠは25回目、通算では99回目の優勝を飾った。

 スタートは木村武之がカマシを決め、抵抗した青山は2コーナーで流れ4番手からの展開に。そこから着実に番手を上げ、4周回で先頭に立ち逃げる佐藤貴也を猛追する。最終周の3~4コーナー、佐藤励が内に切り込むが、それを封じつつ佐藤貴をスライド気味に差し、劇的な逆転Vゴールを決めた。

「無我夢中でした」という一戦――。「スタート後にフロントを滑らせたけど、その後はうまく前をさばいていけた。エンジンは今節の中で一番良かった。ただ後もいたし、警戒しながら前に行ける隙をうかがった」と冷静だった。土壇場の逆転シーンも「何と言っていいか…言葉が出ない。でも見ている方は面白かったんじゃないかと。やっている方は大変だけど」と激闘を振り返った。

 これで史上11人目の通算100Vに王手をかけた。次走の山陽特別GIプレミアムカップ(20日開幕)に期待がかかる。「山陽の新走路に自分が合わせられてない」と控えめだが、この勝負強さがあれば即達成も夢物語ではない。