川口オート1日2開催「川口ダブルヘッダー」は31日、最終日を開催。デイレース優勝戦は佐藤摩弥(32=川口)が鮮やかな速攻を決めて今年3度目、通算15度目の優勝を飾った。

 役者が違った。サトマヤが目の覚めるような速攻劇で灼熱の走路をアッサリ攻略した。ロケットスタートを決めると初周で同ハン勢を早々にパスして3番手に浮上。0ハンから逃げ態勢に入った早津と1対1になった2周3角で事実上、勝負は決していた。

「試走が一番時計(タイ)だったのでエンジンはいいのかなと。スタート速い選手が揃っていたのでタイミングから攻めたつもり。早津君を追う展開になってからは滑らせないように落ち着いて走りました。すごく乗りやすかったです」。笑顔を交えながらの振り返りには女王の貫禄が漂った。

 前節での下周り整備が奏功し、エンジンベースは明らかに上向いた。「試走が出るようになった。これはいい傾向」と本人も手応えを感じている。

 今節の準決勝戦、優勝戦で見せた抜群の伸びは、ここ最近では一番の迫力があった。もちろんターゲットは来月に迫ったSGオートレースグランプリ(伊勢崎・8月10日~)。自身もオート界も待ち望む悲願達成へ、機は着実に熟しつつある。