川口オート1日2開催「川口ダブルヘッダー」が29日、開幕した。追いの利かない走路に苦しむ選手も多い中、森且行(50=川口)はデイ、ナイトともに最重ハンを克服して連勝発進。昼夜ダブルでの優出が視野に入ってきた。
最高のスタートとあって久々に上機嫌だ。「直線は行くけど止まりが悪く乗りづらい。夜は跳ねも来たし、根本的に合ってないんだと思う」とマシンに注文は残るものの、時折見せる笑顔に充実感がにじむ。昼夜関係なく後尾から自在に抜きあげる動きは迫力十分だ。
デイレース7Rは気温39度、走路温度66度にまで達した熱走路を克服。ナイトレース1Rは走路内にまだ熱のこもる決して楽ではない条件下で一車一車確実にさばいてみせた。異なる走路状況での一発回答で、目標に掲げる昼夜ダブル優出も現実味を帯びてきた。
「昼と夜では全然違うね。大きなことはできないけど、何かしらやる。タイヤも替えていく予定」
2日目は雨予報も点在し始めたが、気温が高く追いの利きづらい条件に変わりはない。機力を生かし、再度素早く攻め上がるのみだ。
前検日の28日深夜は宿舎でパリ五輪をテレビ観戦。日本中が歓喜した男子柔道66キロ級・阿部一二三の金メダル獲得のシーンも、もちろん見届けた。「すごかったね。感動したし、刺激をもらっていますよ」。しみじみ話したその表情は、何とも印象的だった。