川口オートのGI「開設73周年記念グランプリレース」は6日、予選2日目が行われた。
4Rで圧巻の走りを披露したのは丹村飛竜(40=山陽)。20線3車並びの大外から飛び出し、すぐさま内に潜り込み1コーナーで3番手を奪取。2コーナーの立ち上がりで2番手、3コーナーでは牛沢和彦をパスして早々に先頭に立ち、残り5周は独り旅で完勝した。
レース後、木村武之からは「速いよ」、今節練習参加の影山伸には「弾丸」と声をかけられ笑みもこぼれた。ただ「もう少し(上がり)タイムは出そう。1人で走っていても少し乗りづらい。自分がいい感じの時のスタイルで乗れない」と不満ものぞかせた。それでも試走タイムも3・25秒、上がりも3・337秒と破格のタイムで「全然悪くない」と愛機の信頼性は抜群だ。
何より初日の湿走路、2日目の良走路と天候問わずスタートが切れている。「たまたま」と話すが、近況はスタート改善を課題とし、向上に努めている。きっかけは浜松SG・全日本選抜だ。エンジンは良かったが、勝ち上がっていくと好展開をつくれなかった。
「SGで打ちのめされた。スタートが早い人のレベルが違う。このままではダメと思ったので、クラッチのセッティングを変え始めた。前節の山陽GⅠもたまたま近くに青山(周平)君がいたので、いろいろ話して早い人の意見を聞きました」
スタート巧者のエキスを注入したことが、確実に結果に表れている。「でもまだまだ。練習で失敗する時もある。安定していつでも切れるようにしたい」と精度アップを目指す。
マシンも「やってみたいセッティングがあるので、扱って練習する」と上積みを図る。
当大会は2017年の第65回で初のGⅠタイトルを手にしている。「川口は最初は良くなかったけど、いいですね」と好相性の走路。この勢いで突き進むのみだ。