2024年最後の「渚のオートにまつわるエトセトラ」。今回は今年一番印象に残ったレースと、27日から始まるSGスーパースター王座決定戦の注目選手を紹介します。
オートレース界の〝二強〟と言われる、伊勢崎31期青山周平選手と浜松32期鈴木圭一郎選手。今年はこの2人を脅かす選手の活躍を多く感じました。若手ホープからレジェンドの復活、オートレース熱がさらに上がった一年だったと思います。
その中でも最も印象深い一戦は、SG日本選手権の優勝戦です。最内の1枠に川口33期黒川京介選手で、2枠には青山選手。緊張感あふれるスタート直後、赤ランプが点灯して会場は一気にどよめきました。痛恨のフライング…問題はどの選手か…何と黒川選手だったのです。
普通、一度フライングをしてしまうと次は慎重になり出遅れる選手が多い中、絶望的に思える状況で黒川選手は仕切り直しでもまた素晴らしいトップスタートを切ったのです。そして何よりも驚きだったのはその後のレーススタイルでした。
黒川選手といえばコースの外を走って加速するスピード力が魅力。ただ、その代償として内を開けて入られてしまう事も過去に多々ありました。2度目のスタートでも譲らず早々にトップへ立つと、その直後をマークする様にピタリと付けた青山選手に対し、常に首位を維持し仕掛ける隙を全く与えなかったのです。
レースの終盤では持ち前の大きいコース取りでスピードを乗せ徐々に差を広げると見事な圧勝劇! 数か月前の特別GⅠの優勝戦でトップを走りながら最後青山選手にインをすくわれ負けてから、細かいコーナーリングでも速く走れる練習をずっとしていたそう。持ち前の才能に努力が掛け合わさったそのひたむきな姿に次世代のスーパースター誕生を実感した瞬間でした。
さて、いよいよSGスーパースター王座決定戦が始まります。私は一年かけてスーパースター貯金をして準備をするほど大好きなレース! 選手はもちろん、ファンのみなさまも待ちに待った師走の総決算ですよね。
注目はやっぱり黒川選手、次なる王者の走りに期待です。2人目は飯塚34期の長田稚也選手で、昨年に続き2度目の出場を決めました。初出場の昨年はS級の猛者たちを前に手も足も出なかった印象ですが、前節の最高試走タイムは3・24とマシンは仕上がっています。レーサー出身でない彼が日々努力を重ね年末の大一番で躍動する、そんな姿を期待してやみません。
☆なぎさ パチスロ必勝ガイド新人ライター。休みの日の過ごし方はオートレース場でレースを見てからスロットを閉店まで打ちます。キレイなグラビアが大好きです!