川口オート1日2開催「川口ダブルヘッダー」は8日、最終日を開催した。昨年4月の復帰後初優勝を狙った森且行(50=川口)は、デイレース優勝戦で健闘及ばず2着。ファン待望のVゴールはまたもお預けとなった。

 雨走路では常に後続をブッちぎる加賀谷建明(46=川口)に最後の最後まで食らい付いた。逆転をうかがう雰囲気すらあり、見せ場は十分。大健闘といっていい。それでも〝雨最強〟の牙城を切り崩すことはできなかった。

「直線は加賀谷より良かった。でも、流れ込みがないからコーナーで加賀谷の方が先に行く。その差かな。加賀谷も滑らせていたから、チャンスあったんだけどなあ…」

 時折悔しさをにじませつつ「でも、エンジン良くても勝てないね。2着でも優勝みたいなもの。加賀谷は別格だよ」と、無類の雨巧者に、またもや脱帽するしかなかった。

 それでも、前節からは条件を問わず7連続連対中と、マシンは確実に上向いている。「いつもは離されるのに、今日はついていけたからね。やった方でしょう。選手権用の晴れタイヤもできたし、収穫はありました」と、1か月を切ったSG日本選手権オートレース(川口・10月30日~)を見据え、前を向いた。

 VTRを見終わると「クソー、次は負けないぞ。また雨で戦いたいね」と改めて悔しさをにじませ「エンジンはもう少し先をつくらないと。速い人と走ると足りないところが分かるし、勉強になるんだよ」と続けた。この熱い思いがある限り、誰もが待ち望む歓喜の瞬間は近いうちに必ずやって来る。