川口オート1日2開催「川口ダブルヘッダー」は8日、最終日を開催。デイレース優勝戦は、湿走路で圧倒的な支持を集めた加賀谷建明(46=川口)が今年4度目、通算29回目の優勝を飾った。

 雨なら負けない。加賀谷が得意の湿走路で、またまた無類の強さを発揮した。「周りからは優勝、優勝と言われていたので正直、勝ててホッとしました」。予報通りの雨に加え、試走一番時計で人気も一本かぶり…。重圧とは無縁に思える常人離れキャラの加賀谷だが、さすがに表情には安堵感が漂った。

 後続をこれでもかと突き放す圧勝劇とは勝手が違い、背後に付けた森且行(50=川口)との差は最後まで広げられなかった。「ビジョンを見て森さんに狙われているのは分かった。いつかやられるんじゃないかとヒヤヒヤでした」。雨走路では鼻歌混じり?にも見えるこれまでとは違い、冷や汗ものの勝利だったと振り返った。

 それでも、雨では役者が違うことを改めて印象付けた。まずは一つ目。表彰式ではファンからの「ダブル優勝!」の声に「意気込まず頑張ってきます」と笑顔で応じた。「自分なりにはうまく走れたし、エンジンも悪くない。タイヤかな」。気を引き締め直し、もう一本、取りにいく。