伊勢崎オート「第46回東京スポーツ杯」は19日、2日目を開催し準決勝戦が行われた。9Rを制した松尾啓史(46=山陽)は青山同様、次節に大一番のSS王座決定戦トライアル(川口・12月27日~)が控える。気配は明らかに上向いている。

 年末の大一番を前にマシンも乗り手もリズムが上向いてきた。開口一番「良くなりましたね」と準決勝戦を振り返ると「ここまではプラン通りに来ています」と、納得の表情でうなずいた。

「プレートを替えたら跳ねが軽減した。これが大きい。試走が詰まったし、エンジンもシリンダー交換で良くなっています」

 普段から跳ねに悩まされることが多い松尾にとって、ここに来て厄介な懸案事項が軽減されたのは何よりの追い風。これで直近2節(浜松GⅠ、伊勢崎GⅡ)連続優出と好調なマシンの威力をフルに発揮できる態勢が整った。

「消音ではない(通常マフラーの)ところで音を聞きながらエンジンの状態も確かめられたし、今節は収穫があった。いい形で川口に行ければと思います」

 準決勝戦の上がりタイムは青山周平(3・347)に次ぐ3・367と上々だ。「準決はタイヤが限界だったので替えて、エンジンも予定通りカム交換。これで上積みできれば…」。机上論だが青山に迫れる計算は成り立つことになる。13連勝中の王者に正面から挑み、手応えをつかんで決戦の地・川口へと向かう。