浜松オートのGII「第3回浜松記念曳馬野賞」は29日の最終日、12Rで優勝戦が行われ、黒川京介(26=川口)が速攻を決め大会初制覇。GIIは8回目、通算26回目の優勝を飾った。

 準決勝戦で見せたスタート力とスピードをこの日も発揮した。1コーナーは鈴木宏和に続き4番手。全速戦で2周回には2番手。続いてきた鈴木圭一郎の攻めを振り切り、3周回に逃げる赤堀翼を抜く。その後は圭一郎、青山周平のやり合いを尻目に独り旅の完勝劇だった。

「スタートは切れましたね。本当に良かった」を納得顔。気にしていたタイヤも「2種類、落合(巧)にタイムを計ってもらい、いい方でいった」と同期の力を借りて万全の態勢で臨んだ。「エンジンも想像以上に進んでいた。直線で進む感じが良かった。圭一郎さんが見えて、(順位が)変わっちゃうかなと思ったけど、変わらなかった」。すべてにおいて誰よりも仕上がっていた。

 これで今年10回目の優勝。当初は今年5Vが目標だった。それを半年で倍の数をモノにした。「自分でもビックリ。でも、これまであっせんも多かった。後半はグレード戦が多く続くし厳しくなるけど、1走1走頑張る」と好走を誓い、さらなる量産を目指す。

 圭一郎、青山の「2強」を完膚なきまでにやっつけた。時代は「3強」に突入。今年後半のオートレースは黒川から目が離せない。